飲・食企業の的を外さない商品開発

   カナリア書房
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 飲・食企業の的を外さない商品開発(カナリア書房)(アマゾン

 私は「ヒット商品開発がすぐできる!」「集客がめちゃくちゃできる!」系の書籍にサラリーマンの頃に踊ろされていた1人です(笑)。

 私は大手食品企業で商品開発やマーケティングの仕事をしていたので、わかるのですが、そんな容易くヒット商品など生まれません。もちろんプロセスがあって、それを踏まえれば、ヒット商品になる確率は高まっていくのでしょうが、当時年商が1兆円にもなろう企業でも年間30,000点の開発から10も満たない程度のヒット商品しか生まれませんでした。それは鬼のような広告宣伝費を費やしたとしてもです(笑)。

 しかしながら現在、マーケティング実行支援コンサルタントとして、頑張っている一連の過程で見えてきたことがあります。それがこの書籍に書いたことなのです。

 つまり、ヒット商品を狙いに行く(つまり、的を得る)商品開発等のマーケティング活動では無く、的を外さない(なんとなく事業にプラスになるように)商品開発等のマーケティング活動の方が、多くの事業者が恩恵を受けれるということを。

 本書は普遍的顧客心理という概念を紹介し、的を外さないメニューや加工食品開発の参考になるよう顧客ニーズの発掘に焦点をあて、事例等を通じてメニュー化や商品化ができるよう手ほどきした本です。

 本書を手にした方の1人でも多くの方が「ヒット商品」という幻想を捨て、身の丈にあった商品開発を通じて、地域や社会に愛される事業に関わっていただけることを願っています。